介護保険の利用の仕方について、現役社会福祉士の視点から説明していきます。
やることは3つ!
介護が必要になった時、何をすればいいのか分からなくて不安…
やること3つをおさえて、スムーズに介護を始めましょう
\この記事はこんな人におすすめ/
- 親の介護が必要になったけど何から始めたらいいか分からない
- 介護保険のサービスを使いたいけれど何の手続きが必要なのか分からない
- いつか介護が必要になった時に備えて知識をつけたい
そもそも介護がいつから必要になるのか分からない…という方はこちらの記事を参考にしてみてください。
やること①|「自治体の介護保険窓口」 or 「地域包括支援センター」に相談
介護が必要になった時、まず初めにすべきことは専門の窓口に相談することです。
初めての介護はだれしも分からないものです。
介護保険の申請やサービスを利用するまでの流れは複雑で、必要な書類もいくつかあります。
よくわからないまま手探りで進めていくと、かえって手間が増えてしまうことがあるので初めから専門家に相談をすると安心です。
もちろん、公的な機関であれば相談に料金はかかりませんよ
相談窓口を調べる
介護保険の相談、申請の窓口は「自治体の介護保険窓口」か「地域包括支援センター」の2つです。
基本的にはお住いの住所を管轄する役所、又は地域包括支援センターに相談することになります。
お住いの住所を管轄する役所は皆さんお分かりかと思います。
ではどこの地域包括支援センターが担当か調べるにはどうしたらいいか、
それは、
検索:「地域包括支援センター お住いの市町村名」
こちらで検索してみてください。
市町村内にあるいくつかの地域包括支援センターの一覧が出てくるはずですので、その中からご自身の住所地を管轄する地域包括支援センターを見つけてみてくださいね。
電話で相談の予約をする
地域包括支援センターへ相談に行く際には、必ず電話で事前の予約をするようにしましょう!
予約せず直接窓口に行った場合、相談員が不在だったりほかの相談が入っていたりして待ち時間が発生してしまう可能性があるからです。
大事な時間を無駄にしないためにも予約をしてから行きましょう。
また、本人や家族が地域包括支援センターまで行くことが難しい場合には、本人の自宅へ相談員が訪問してくれることもあります。
窓口に行くのが難しい場合は、事情を伝えて訪問してもらえるか相談してみましょう。
※コロナ禍で訪問を中止している場合もありますので、必ず確認が必要です。
ポイントをおさえて相談する
相談をする前に以下の要点を整理しておくとスムーズに相談ができます。
- 本人がいま困っていること
- 家族がいま困っていること
- 本人はどうしていきたいのか
- 家族はどうしていきたいのか
介護が必要になって困って相談に行く場合、不安や心配で頭がいっぱいだと思います。
せっかく相談に行っても言いたいことや考えていることがまとまらないと、本人や家族の希望がうまく伝わらなくなてしまいます。
そんな時、少し冷静になって上の4つのポイントを考えてみてください。
事前に頭を整理してから相談に挑むと、余裕が生まれて聞きたいことがスムーズに聞けますよ。
とはいえ、相談員もプロですので、相談者の意図を聞き出してくれますのでご安心ください。
リラックスして相談に臨みましょう
やること②|介護保険の申請をする
介護保険のサービスを使うにはとにかく「申請」が必要になります。
申請の方法や必要なものについて具体的に説明していきます。
申請場所
介護保険の申請の窓口は「自治体の介護保険窓口」か「地域包括支援センター」の2つです。
これは相談窓口として取り上げた2つの機関と全く同じです。
つまり、相談窓口でそのまま申請の手続きを行うことができます。
申請に必要なもの
- 介護保険(要介護・要支援)認定申請書
- 介護保険被保険者証
- かかりつけ医が分かるもの(診察券など)
介護保険認定申請書は申請窓口でもらってその場で書き方を教えてもらいながら記入することができます。
自治体によってはホームページからダウンロードできるところもあります。
先に内容を確認しておきたい、記入しておきたい方はチェックしてみましょう。
また、自治体によっては印鑑やマイナンバーカードなどが必要な場合もあります。
※持ち物については必ず事前にホームページなどで調べておくか、電話で確認をしましょう。
窓口に行けない場合は?
窓口に行くことができない場合は地域包括支援センターの職員が訪問してくれることもあります。
窓口に行くのが難しい場合は、事情を伝えて訪問してもらえるか相談してみましょう。
また、郵送にて申請手続きを受け付けている自治体もあります。
事前に確認してみましょう。
やること③|ケアマネジャーと契約する
サービスを使うにはケアマネジャーが必要
介護保険のサービスを利用するには、ケアプランという計画書が必要になります。
このケアプランを作ってくれるのがケアマネジャーです。
ケアマネジャーは介護が必要な方の生活全般を見たうえで、本人の望む生活を送るための計画(ケアプラン)を立ててくれるのです。
ケアプランの中に、必要な介護保険サービスが位置づけられることによってはじめてそのサービスが使えるようになります。
ちなみに、ケアプランの作成は無料です。
※要支援1・要支援2の認定を受けた方は地域包括支援センターが担当になります。その場合は地域包括支援センターに連絡をして、サービスの利用について相談しましょう。
ケアマネジャーの探し方
知り合いにケアマネジャーさんなんていないし、どうやって探したらいいの…?
相談窓口で紹介してもらえるから安心してね。
ケアマネジャーは通常、「居宅介護支援事業所」と呼ばれる事務所に属しています。
地域の中にはたくさんの居宅介護支援事業所があって、その中から希望の事業所を選んでそこに属するケアマネジャーと契約することになります。
介護保険の申請をする際、居宅介護支援事業所の一覧リストをもらえることが多いです。その中から希望の事業所を選び、契約することになります。
ケアマネジャーの選び方
居宅介護支援事業所の一覧リストをもらったはいいけれど、どう選べばいいか分からない、という方向けに選ぶ基準の一例を挙げてみます。
- 男性or女性
- 自宅からの距離
- 事業所の規模
- 土曜日(休日)も連絡が取れるかどうか
選ぶのが難しいという場合には、地域包括支援センターに上記のような基準をもとに希望を伝えて相談してみましょう。
担当ケアマネジャーが決まったらその方と今後についての相談を進めていきます。
おわりに
今回は介護の「はじめかた」について、具体的にやるべきこと3つをお伝えしました。
難しく感じたかもしれませんが、専門機関に相談をしながら進めていくことができますので安心してくださいね。
分からないことや疑問がありましたら是非コメント欄にてご連絡ください。
今後記事にしてほしいテーマなども募集しています。
皆さまからのご質問をお待ちしております
この記事が介護のスタートのお役に立てましたら幸いです。
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