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デイサービスの生活相談員とは?実際の仕事内容や給料を紹介

実際に高齢者のデイサービスで生活相談員の経験がある著者が、実際の仕事内容や給料などをご紹介します。

私が働いていたデイサービスは、デイサービスと認知症対応型デイサービスが併設されているところでした。

定員は合わせて40名ほど。生活相談員は4人体制。

相談員は全員、「生活相談員兼介護職員」として勤務していました。

目次

デイサービスの生活相談員とは?業務内容を解説

ずばりデイサービスの生活相談員の仕事を一言で表すと、

デイサービスの担任の先生

であると考えます。

生徒一人ひとりのことを誰よりも把握し、問題があれば調整に入る。

保護者とのやり取りの窓口となり、生徒に何かあればそれを保護者に報告する。

生徒をお客様に置き換え、保護者を家族に置き換えるイメージです。

まりも

お客様一人ひとりを見て、いろんな調整を行い、家族に報告する、そんな役割ですね。

それでは次に、具体的な業務について見ていきましょう。

デイサービスの生活相談員の業務としては主に次の4つが挙げられます。

①お客様全体を見る

②通所介護計画の作成

③家族やケアマネジャーとの連絡調整

④介護職員や看護師など多職種間の調整、取りまとめ

それぞれを詳しく解説します。

①お客様全体を見る

お客様の過ごすフロア全体を見て、必要に応じた調整を行います。

お客様の顔色はどうか、お客様同士の関係性はどうか、表情や何気ないやり取りから情報を集めます。

とはいえ、生活相談員一人ですべてを把握することは難しく不可能です。

何か変わったことがあれば介護職員や看護師から随時報告を受け、調整を行います。

例えば介護職員から、「○○さんが今日はどうしてもお風呂に入りたくないとおっしゃっているんです」

と報告を受けたとしましょう。

そんな時、生活相談員は何ができるでしょうか。

・看護師に今日の○○さんのバイタルを確認してみる
・○○さんに直接お話しを聞いてみる
・足浴(足湯)など、代替案を提案する
・必要があれば家族やケアマネジャーに報告する

お客様がよりよく安全に過ごすことができるよう、必要な調整を行っていくのです。

通所介護計画の作成

デイサービスを利用するにあたっては、ケアマネジャーの作成する「ケアプラン」にデイサービスの利用が位置づけられていることが必要です。

そのケアプランに基づいて、デイサービスでは「通所介護計画書」を作成します。

計画書には

・お客様がいまどのような状況で
・デイサービスを利用することでどのような状態になることが望ましいのか

これらについて書いていきます。

この「通所介護計画書」に基づいて、職員皆が同じ目標に向かってお客様へのケアをするのです。

まりも

いわば計画書はお客様に対するケアの指針ですね

家族やケアマネジャーとの連絡調整

はじめに生活相談員は「デイサービスの担任の先生」と現したように、デイサービスと家庭とをつなぐ重要な役割があります。

・お客様のご家族
・担当ケアマネジャー

との連絡調整をすることは重要な業務の一つです。

では、具体的にどんな連絡調整をするのでしょうか。

・デイサービス利用中に気付いた体調の変化
・サービス内容に関する調整(利用頻度や入浴の有無など)
・デイサービスで起きた事故に関する報告や調整
・ケアマネジャーからの新規のお客様の相談対応
・新規のお客様との契約、担当者会議への出席

このような連絡調整の他にも、ご家族からのお問い合わせへの対応など、細かな調整がたくさんあります。

まりも

時にはご自宅へ訪問します。電話対応はかなり多いです!

デイサービスでは最低でも週1回はお客様とお会いします。

ケアマネジャーがお客様に会うのは月1回(要介護の場合)ですから、ケアマネジャー以上に日ごろの様子を見ることができます。

お客様の変化を敏感に察知して報告することで、お客様がより良い状態を維持することに貢献できるのです。

まりも

お客様のケアマネジメントの一部を担うことができるのですね。

介護職員や看護師など多職種間の調整、取りまとめ

生活相談員の重要な役割の一つに「多職種連携の調整」があります。

デイサービスでは生活相談員の他に様々な職種が働いています。

・介護職員
・看護師
・機能訓練指導員
・事務職員
・経理

などなど。(兼務の場合もあります)

デイサービスがうまく機能するには、これらの多職種がうまく連携する必要があります。

この調整役が生活相談員なのです。

それぞれの職種の役割をよく理解して、必要に応じて調整を行います。

指示を出したりすることもあるので、コミュニケーション能力があると役立ちますね。

職員一人ひとりとたくさんコミュニケーションをとったり、相談をしたりしながら全体を調整するイメージです。

まりも

介護職員のシフトを組むこともあります。細かな調整が必要で結構大変でした。

デイサービスの生活相談員の資格要件

資格要件は地域や施設によって異なります。

よく見られる資格要件は以下の3つです。

・社会福祉主事
・介護福祉士
・社会福祉士

そのほかにも、精神保健福祉士、介護支援専門員など、施設によって様々です。

私の場合、社会福祉士の資格保有者は月1万円の資格手当がありました。

デイサービスの生活相談員、やりがいと大変なこと

デイサービスの生活相談員の仕事はとても大変だった分、やりがいもたくさんありました。

こちらは別の記事で詳しくご紹介しています。

デイサービスの生活相談員、実際の給料はどれくらい?

私が実際にデイサービスで働いていたのは、2015年から2017年です。

新卒でとある社会福祉法人に正社員として入社し、初めての配属がデイサービスの生活相談員でした。

異動は随時あり、職種も変更になる可能性があります。

そのような状況で、手取りは平均的には25万円ほどでした。(20万円~30万円)

給与の内訳についておおよその金額をまとめます。

基本給20万円
処遇改善手当2万円
社会福祉士資格手当1万円
残業代(10~60時間)2~12万円
デイサービスの生活相談員 1か月の給与内訳

残業は月によってばらつきがありますが、平均的には30~40時間でした。

60時間というのは、監査や生活相談員の欠員などが重なった特別な時期ですので例外的です。

また、「処遇改善加算」は施設によっても違いますし、制度の見直しによって変わることもありますので、あくまでも参考程度にご覧ください。

※処遇改善手当は介護職員兼務のため支給されていました。

大変な分、お給料もしっかりもらっていたなという感覚です。

デイサービスの生活相談員 まとめ

デイサービスの生活相談員の仕事内容は多岐に渡り、幅広いことを学べます。

介護職員兼務であれば介護の基礎も同時に学ぶことができますよ。

将来、社会福祉士やケアマネジャーとして働きたい!という方にもとてもおすすめの職種です。

なぜなら、在宅ケアの知識を現場で学ぶことができるからです。

相談援助職になるにあたって、高齢者が実際に在宅でどんな生活をしているのか、実態を知っていることはとても大きな支えになります。

やりがいや学ぶことがとても多いデイサービスの生活相談員の仕事。

ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。

まりも

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